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獣医師解説!ベトラタン点眼の効果・副作用・使い方と注意事項

2023年7月21日 なんたべ

病院でベトラタンっていう点眼薬を処方されたけれども、

  • ベトラタンってなんのお薬?
  • 使うタイミングや忘れてしまったときの対処法は?
  • 副作用は何があるの?
  • 使ってはいけないタイミングは何があるの?

そんな疑問に現役の救急獣医師がわかりやすくお答えします!

獣医なんたべ

お薬は次の名前で呼ばれることもありますが、どれも同じお薬を表しています。

解説するお薬の一覧

  • ベトラタン
  • ラタノプロスト
  • キサラタン

この記事を読むことで、

より安心して、安全にお薬を使うことができるようになりますよ!

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ここだけ見れば大丈夫!ベトラタンまとめ

成分名ラタノプロスト
商品名ベトラタン
特徴、はたらき眼圧(目の中の圧力)を下げる効果があります。主に犬の緑内障に用いられます。
使う動物犬 (猫) 
動物用医薬品としての承認は犬のみに取られていますが、猫にも適用外使用がされることがあります。
副作用目の表面(角膜)に傷ができてしまう可能性があります。動向が縮んだり、目のしょぼつきが見られることもあります。
注意事項漫然とした長期利用はしないようにしましょう。

ここから先はベトラタンについて更に詳しく説明していきます。

しっかりと学んでいきましょう!

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ベトラタンの効果と特徴

ベトラタンは緑内障に対する目薬として、目の中の圧力 (眼圧) を下げるために使用されます。

眼球の中では常に眼房水という水が循環しており、目の中の圧力を保たれています。

しかし、何らかの原因で眼房水の排泄が損なわれてしまうと、眼房水が目の中にたまり、圧力が上昇してしまう緑内障という病気になります。

ベトラタンに含まれるラタノプロストという有効成分は、眼房水の排泄を促すことにより、目の中の圧力を下げる効果があります。

ベトラタンは動物用医薬品としては、犬さんにのみ承認が取られているお薬です。

ただし、適用外使用として猫さんに使用されることもしばしばあります。

適用外使用をするときは獣医師の話をしっかりと聞きましょう。

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ベトラタンの使い方、使い忘れたとき

1日1回~2回を基本に、獣医師に指定された回数を点眼してください。

一度に1~2滴を目の中に垂らしてください。

もし点眼を忘れてしまった場合は、思い出したタイミングで使用して大丈夫です。

副作用、気をつける症状

ベトラタンを使用する際には副作用として次の症状が出る可能性があります。

これらの症状が現れた場合は、速やかに獣医師に相談するようにしましょう。

ベトラタンの副作用

  • 目への刺激 (充血の悪化のしょぼつき)
  • 角膜炎、角膜潰瘍(充血の悪化、目のしょぼつき)
  • ぶどう膜炎 (目の中の炎症)
  • 瞳孔の収縮
  • 食欲不振、ふらつき

ベトラタンの使用により瞳孔が収縮してしまい、一時的に目が見えづらくなることがあります。

その結果、お散歩のときなどに、事故にあるリスクがあります。

ベトラタン使用中の移動には十分注意するようにしましょう。

使用に注意が必要な場合

次の状態に当てはまる場合は、使用してはいけません。

重大な副作用の発生や症状の悪化の危険性があります。

使用制限

  • 妊娠しているとき
  • ぶどう膜炎の診断がされているとき
  • 水晶体前方脱臼や水晶体亜脱臼、眼内炎が緑内障の原因であるとき

まとめ

以上、ベトラタンに対する説明でした。

ベトラタンは緑内障の目薬として、眼圧を低下させるために用います。

副作用としては瞳孔の収縮や、角膜の表面に傷ができやすくなること事が挙げられます。

使用する際にはしっかりと目の状態を観察しましょう。

皆様の参考になれば幸いです。

注意事項

  • この記事は動物病院で薬を処方された飼い主様に、その薬について知ってもらうための記事です。特定の商品の使用を推奨する意図はありません。
  • 飼い主様の自己判断での通販などによる薬の入手および投薬、並びに投薬の中断は一切推奨いたしません。獣医師の処方、指示に従って利用するようにしましょう。
  • 適応外使用については個々の症例に合わせて、獣医師の判断のもとで使用されています。予想される効果や副作用について獣医師としっかり相談してから利用するといいと思われます。
  • 薬の使用方法について獣医師一人一人考え方は違います。獣医師がここに書いてない薬の使い方をしてもそれが間違っているというわけではありません。疑問に思ったらかかりつけの先生に質問してみましょう。

参考文献

  1. ベトラタン添付文書、物産アニマルヘルス株式会社
  2. 動物用医薬品等データベース、https://www.vm.nval.go.jp/
  3. Mark G. Papich, Papich Handbook of Veterinary Drugs 5th Edition.Elsevier.2020 https://www.elsevier.com/books/papich-handbook-of-veterinary-drugs/papich/978-0-323-70957-6

各2023年7月21日取得

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